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楽器 - musical intsrument

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概要

楽器(がっき)とは、音楽演奏?に使用する、音を出す道具である。

音楽の演奏の場で使用するのであれば、通常は楽器と考えられないものが楽器として使用される場合もある。アンダーソン?の「タイプライター」では、タイプライターが使用されているし、イムジチ?の『四季(ヴィヴァルディ)?』の演奏では、銃を使用したケースもある。

水を入れたコップを並べて音階を作り、マレットで叩けば立派な楽器(ウォーターグラス)である(指でこすればグラスハープ)。お茶碗を箸で叩くのも立派な楽器になる。ノコギリを弾くのはミュージカルソー?などと名前まで付いている。

楽器の分類

Bharata Muniによる分類

紀元前後のインドの学者Bharata Muniは楽器を次の4種類に分類した。

弦楽器(chordophones)
弦の振動で音が出るもの
鼓楽器(membranophones)
楽器に張った皮を打って音が出るもの
管楽器(aerophones)
空気の振動により音が出るもの
固楽器(autophones)
打つことで楽器本体が振動して音が出るもの(鼓系以外の打楽器)

(↑の括弧の名称は19世紀のVictor-Charles Mahillonによる命名)

学校教育で見られる分類

学校教育の場ではよく次のような分類法が見られる。

弦楽器
弦を鳴らして音を出す楽器
管楽器
管の中の空気を鳴らして音を出す楽器
打楽器?
叩いて音を出す楽器
鍵盤楽器?
鍵盤で演奏する楽器

この分類法の問題点は、音の発生原理による分類と、演奏法による分類がごっちゃになっていることである。

Hornbostel-Sachs分類法

Erich von Hornbostel(1877-1935)とCurt Sachs(1881-1995)は楽器を次のように分類した。wikipediaなどはこの分類法に準拠している。

体鳴楽器(idiophone)
楽器本体が振動して音が出るもの
膜鳴楽器(membranophone)
楽器に張られた膜状のものが振動して音が出るもの
弦鳴楽器(chordophone)
弦が振動して音が出るもの
気鳴楽器(aerophone)
空気が振動して音が出るもの
電鳴楽器(electrophone)
電子的に音を発生させるもの

奏法による分類

音が発生する原理によって楽器を分類するのは学者さんには気持ちいいのかも知れないが、実際問題として楽器を扱う側としては、音の発生する原理より、奏法の方がよほど大事である。音の発生原理でいえば、オルガン?は気鳴楽器、ピアノは弦鳴楽器、エレクトーン?は電鳴楽器だが、演奏法は似ており、どれかができる人は他のも比較的容易に習得することができる。同じ気鳴楽器でも、オルガンとトランペットでは全く違った演奏法が必要で、お互いに応用は利かない。

奏法による分類としては概ね次のような分類が可能である。

撥弦楽器?(plucking string instrumen)
弦を弾いて演奏する楽器
擦弦楽器?(bowed string instrument)
弦をこすって演奏する楽器
金管楽器(brass instrument)
いわゆるラッパの類
木管楽器(woodwind instrument)
いわゆる笛の類
鍵盤楽器?(keyboard instrument)
鍵盤(狭義)で演奏する楽器
蛇腹楽器(sqeezebox)
蛇腹の押し引きで演奏する楽器
パーカッション(percussion)
手やバチで叩いたり擦ったり、あるいは振ったりして音を出す楽器。これは更に太鼓型楽器?木琴型楽器鐘型楽器?打楽器(狭義)?擦楽器?振楽器?などに分類が可能である。詳しくは同項参照。

パーカッションを「打楽器」と訳すのはほとんど誤訳だと思う。いわゆる打楽器?と呼ばれているものの中にはギロ?のように擦るもの、マラカス?のように振るものもある。サンバホイッスル?をパーカッションに入れる人もあるが、どう考えてもサンバホイッスルは叩いて音を出す楽器ではない。

上記で「鍵盤?」とはピアノオルガン?と似た形の鍵盤を指で押して演奏?するものを言う。木琴等の板の配列やフルート?のキーシステムは、この意味での鍵盤ではない。

楽器演奏の習得という面から言えば、フルートにキーシステムが付いててそれを指で押さえているから、あれは鍵盤楽器ではないかなどと言うのは屁理屈にすぎない。フルートの習得でいちばん難しいのは息を吹口にうまく当てて音を出すことにある。これができれば同種の楽器で(キーシステムの無い)篠笛?などの習得も容易である。またフルートの習得とピアノの習得にはあまり共通項が無い。

むろんこれらの分類に当てはまらない楽器もある。テルミンケロミン?は手の動きで演奏する。オタマトーン?は指で触って演奏する。DAW?はマウスや(パソコンの)キーボードの操作で演奏する。トーキングモジュレーター?は歌うことで演奏する。歌うことで演奏するものとしては他にヤマハのEZ-TP(電子トランペット)やカズー?ボコーダ?などもある。これらはSachsの分類では多くが電鳴楽器に分類されるが、テルミンの習得とオタマトーンの習得とDAWの習得には共通項が無い。

分類の難しい楽器

どういう分類をしようとも、どこにいれるか悩んでしまうような楽器がある。ハーモニカで振動しているのはリードであって管内の空気ではないから気鳴楽器ではない気がする。フリーリード楽器全般にそれは言える。ハーモニカが管楽器なのかというのも悩むところである。口琴ミュージカルソー?グラスハープなどは分類をかなり悩むところである。ミュージカルソーなどは奏法がヴァイオリン?に似ているので擦弦楽器?に入れたいが、どこにも弦が存在しない(のこぎり自体を幅の広い弦と考える手はあるが)。そもそもミュージカルソーの振動している部分は、体なのか膜なのか弦なのかも判然としない。

人間

人間の声はふつうは楽器とはみなされないが、ヴォカリーズ?ボイスパーカッション?などは充分楽器を名乗れる。アイドル歌手の曲の中には、歌手の声を事実上楽器のひとつとして曲がまとめられているものが、しばしば見受けられる(歌手の声よりも他の楽器の音が強くて目立ったりしている)。また声を電子的に加工したものは、ひょっとすると電子楽器なのかも知れない。